1996
新潟市古町という新潟の飲食街の有名処がひしめく一等地、その中でも最も格調高い料亭のひとつ「鍋茶屋」さんの斜め向かいに、黒塀に囲まれた築 45年という古い木造の民家があります。ここは花柳界の置屋さんだったのですが老朽化した建物ということで取り壊しの計画が進んでいました。世の中の全てがスクラップ&ビルドが進んでいますが、縁というものがあり、ここの姐さんと BAR 町田オーナーとの出逢いによりこの建物を壊さず、なお内装は全て自由に造作をしてもかまわないという話しになり、ここをフレンチレストラン・バーとして改造することになりました。
格子戸を開け、玄関で靴を脱ぎ、カーペット敷の空間でカウンター椅子に腰掛け、お酒と会話を楽しめる大人の遊び場です。カウンター越しに床の間を利用したボトルラックに並ぶオーナーがこだわって集めたお酒のボトルが会話を弾ませます。
バーテンダーが創るカクテルとフランス料理のシェフが創る本格的なフランス料理が、この文明開化期のような不思議な空間とのミスマッチで、ひと味違った古町の夜をお楽しみ下さい。